終活・介護

介護する家族の悩みを解消!知っておきたい3つのこと

女性
家族の介護のことが心配
私も仕事をしていて、家族とは離れて住んでいるので、家族が具合悪くなったら、どうしたらいいんだろう?

そんな悩みにお答えします。

この記事を書いている私は

やっちー
36歳で突然、家族の介護に直面しました。
介護の相談歴20年の社会福祉士・ケアマネジャーです。

現在は、終活ガイド、マンダラエンディングノート普及協会認定講師、としても活動中。

詳しいプロフィールは、こちら

この記事を読むことで、将来に備えて準備ができるので、後悔なく穏やかな毎日が過ごせるようになります。

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介護家族の悩み解消 相談先

3年後(2025年)には国民の4人に1人が75歳以上になると言われています。

最近では若い方でも脳血管疾患や認知症、がんの発症も増えています。

そして、介護は脳梗塞や骨折で突然始まることも多いです。

今までは介護は関係ないと思っていた方でも、誰にでも介護に直面する可能性はあるのです。

知らない事や経験したことのない事は、誰でも不安になります。

全てを知るのは難しくても、「見当をつける」だけで知らない事に対する不安は少なくなります。

まずは相談先を知っておくことで、家族の急な事態にも対応する順番が分かり、その不安は少なくなるでしょう。

いざというときの相談先を知っておく

実際に相談できる窓口は、地域によって異なります

どこの地域でも共通しているのは、役所の福祉課や介護課といった介護の窓口。
より身近な窓口では、「地域包括支援センター」という高齢者の相談窓口が、各地域に設置されています。

担当の地域が分かれているので、役所に電話または自治体によってはホームページでも確認できることもあります。

近所の人が発見するまで、家族だけで介護していた話

私が地域包括支援センターで、相談を受けていた時のこと。

Aさん家族

突然動けなくなった家族を、どうしたらいいのかわからないまま数週間。
家族だけで介護を続けていたAさん家族。

たまたま近所の方が家に行ったとき、家の中はものが散乱して、見るからに不衛生な状態。

「これは大変だ」ということで、ご近所の方が役所に聞いて相談窓口を知ったとのことで、相談に来られました。

すぐに介護の手続きをして、お風呂に入るための手配や、動けなくなった体のリハビリなどを早急に手配。

もう少し早く対応ができていたら家族も大変にならなかったのかもしれません。

もちろん、介護が必要な状態にならないことがベストです。

ですが、このAさん家族のような例は少なくないのです。

いずれ必要になるであろう「介護への備えの第一歩」として、いざという時の相談先を知っておくことから始めてみましょう。

 

介護家族の悩み解消 介護サービスの利用

介護保険料は払っているけれども、よくわからない」と言う声をよく聞きます。

ここでは、普段あまりなじみのない方も多い介護の制度についても、最低限知っておくべきことを解説していきます。

たくさんある介護サービスの中で、ここでは、よく利用されるサービスに絞って紹介していきます。

 

①在宅で使える介護サービス

居宅サービスと呼ばれるものです。よく使われている在宅介護のサービスです。

訪問介護

ヘルパーさんと呼ばれているものです。

自宅に訪問して食事・入浴・排泄・移動といった身体的な介護や、掃除・洗濯・買い物・調理といった家事の援助を行います。

 

通所介護、通所リハビリ

デイサービスやデイケアと呼ばれるものです。

朝や夕方に「○○デイサービスセンター」という車を見かけませんか?

送迎バスで通って食事や入浴、リハビリやレクレーションなどを受けられます。

身体の機能を維持したり、認知症の予防にもなります。
また、利用している間は、家族の休息の時間にもなります。

 

福祉用具、住宅改修

必要な介護用品をレンタルしたり、購入したものや自宅を改修した時に、補助が受けられるものがあります。

急に介護が必要になったとき、慌てて車椅子や介護ベッドを買ったり、家の中に手すりを取り付ける方がいます。

実は、車いすやベッドはレンタルできることもあったり、手すりなど家の中の工事も、介護保険が利用できるのでこちらも事前に相談すると良いです。

 

②施設で使える介護サービス

介護保険が利用できる施設で、

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 介護老人保健施設

などがあります。
介護の相談に行った時に、施設の情報も併せて聞いておくと安心です。

特に、特別養護老人ホームはすぐに入れずに、何年間も待機している地域もあります。

悩む女性
何も分からないので心配

ここまでの話を聞いて、何もわからなくて心配になる方もいるかもしれません。

実際に介護保険のサービスを利用するようになると、「ケアマネジャー」と言う担当の相談員がつきます。

わからないことを聞いたり、実際の手続きなども相談できますので、その都度相談するようにしましょう。

「家族の介護で使える制度はたくさんある」と言うことを知っておくと、いざと言う時に必要なものが選べるようになります。

 

 

介護家族のお金の悩み

介護にかかる費用を知る

高齢化が進んで、平均寿命が伸びると介護が必要になる可能性が増えてきます。

そこで気になるのがお金の事。

実際に受ける介護によって差はありますが、今回は介護にかかる費用の相場をみていきましょう。

 

介護にかかる費用の平均

「生命保険に関する全国自体調査(平成30年度)」によると、

  • 毎月かかる費用の平均額:7、8万円
  • 一時的費用:69万円
    (自宅のバリアフリー改修、介護用品の購入など、介護を始めるにあたってかかる費用)
  • 平均の介護期間:54、5か月(4年7か月)

介護サービスにかかるお金

もし、介護が必要になった時、要介護認定を受けると介護保険サービスが利用できます。

介護保険サービスは、医療保険と同じように自己負担額があります。これは所得によって異なります。

基本的には1割負担ですが、所得に応じて、2割負担、3割負担、と負担の割合が増えていきます。

介護サービスの月々の利用料

在宅でサービスを利用される場合、利用できるサービスの量(支給限度額)が要介護度別に定められています。

1ヶ月あたりの限度額(目安)

要支援1 50,030円
要支援2 104,730円
要介護1 166,920円
要介護2 196,160円
要介護3 269,310円
要介護4 308,060円
要介護5 360,650円

それぞれの介護度で、この限度額内でサービスを利用できます。
この限度額の範囲内で介護サービスを利用した場合は、1割(所得によって2割、3割)の自己負担になります。

限度額を超えて介護サービスを利用した場合には、超えた分が全額自己負担になります。

長年、介護の現場をみてきて、限度額いっぱいまで介護サービスを利用してる方は、お一人暮らしや、ご家族がお仕事をしている場合が多かったです。
ご家族ではできない部分は介護サービスを使う、という場合は、この限度額よりも実際に負担する金額は少なくなります。

 

家族の介護に備えて考えておくこと

では最後に、家族の介護に備えて今から考えておくと良いことを整理していきましょう。

家族の間でトラブルになりやすいこと

介護をするようになると、家族の間で意見がぶつかることもあります。

お金の事

介護にかかるお金をどうするのか?

介護受ける本人が出すのか、家族で相談をするのか。

自分の親の年金や経済状況は意外と知らないものです。いざというときに困らないために、家族が集まった時に聞いておくのも良いでしょう。

誰が介護するのか

一人暮らしの場合、同居している場合、によって違いますが、家族間で介護の分担をしておくと慌てずに済むでしょう。

今は共働き世帯も増えています。

「自分の生活を変えたくない」という想いは誰もがあるでしょう。

介護を続けていくには、家族で負担を分担できるようになるように、家族で話し合っておけると良いですね。

 

どこで介護をうけるのか

介護を受ける環境を考えるのも大切です。

特に昔ながらの家屋は、家の中の段差も多く、体の動きが不自由になると、生活するのが難しくなることもあります。

また、2階建ての家屋では、階段の登り降りが大変になり、寝室を1階に移している方も多くみられます。

「介護を受けられるようになっても、ここで生活できそうか?」
という視点で、一度考えてみるのもよいのではないでしょうか。

このようなことも考えておくと、実際に家族の介護をするときに役立ちます。

最近話題のエンディングノートも書いておくと安心ですね。

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介護する家族の悩みが解消 家族が知っておきたい3つのこと まとめ

今回は「介護する家族の悩みが解消 家族が知っておきたい3つのこと 」についてお伝えしてきました。

今回の記事のポイントは、こちらです。

ポイント

  • 家族の介護で困った時の相談先を知っておく
  • 家族の介護に使える制度を知っておくと、選択肢が増える
  • 家族の介護に備えて、お金の事・誰が介護するのか・どこで介護を受けるのか考えておく

介護の専門家は、介護が必要になってから関わることがほとんどですが、事前に準備をしておくと介護への心構えが変わるので、是非ご家族ともお話されてみてください。

今回は以上です。

 

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